端的に言いますと、冷え性とは体の手足などがいつも冷たい状態のことです。
冷え性というように体質が影響するようですが、生まれつきの冷え性体質はなく、日常生活や食生活などによって体質が冷え性になると言われています。
本来、人体は体温を保つための熱を作り出し、熱を保つための機能があり常に温かい状態なのですが、体にエネルギーを運ぶ血流が悪くなると毛細血管までエネルギーが行き渡らなくなるために体が冷える状態になり、寒いとか冷たいと感じるのです。
冷え性の人は手足などが冷たく感じるだけでなく、耳や腰、太ももなどが冷たくなりますし、その他様々な体の不調も顕在化します。
顔色が悪くなる、片頭痛がする、体を動かすと倒れそうになる、熟睡できない、疲れやすいなど、様々な体の不調が現れます。
また、冷え性は気力や集中力にも影響しますし、精神状態にも影響して、イライラする、落ち着けなくて仕事に集中できないなど、症状と呼べるような状態になることがあります。

冷え性は夏でも手や足が冷たく、中には痛みを伴う人もいます。
ところが、自分が冷え性であることに気づかない人もいます。
しかし、疲れた場合、冷え性が根本的な原因ということもありますから、早めに気づいて冷え性を改善するようにしなければなりません。
その意味では冷え性はいわば未病ともいえるでしょう。
自分では気がつかないうちに体の不調が進んで、冷え性が進行する場合も往々にしてありますから、手足が冷えるような場合は気をつけなければなりません。
主な自覚症状としては、手足がいつも冷えていて、なかなか温まらない、肩こりがひどい、朝起きるのが辛い、暑い夏の日でもほとんど汗をかかない、トイレが近い、顔色が悪い、疲れやすい、熟睡出来ない、下痢や便秘を繰り返す、などです。
冷え性の現われ方にはこの他にもイライラする、集中力がないなど、様々で決して軽視することができないものですから、自分の体や体調にこのようなことがないかどうかを考えてみましょう。

冷え性のメカニズム

今日は日曜日で、テレビを観てお昼ご飯まで少し時間があるので散歩に出ることにしました。
外は寒くもなく暑くもないようなので、サンダルを突っかけて玄関から出て家の近くの公園まで歩いて来ました。
この人は気がついていないようですが、実は足もとは冷えています。
冷たい空気は下の方に集まります。部屋で冷房エアコンをつけているとき、それほど強く冷やしていなくても足もとは意外と冷えているものなのです。
外の空気も同じで、上半身が暖かいと感じていても地面の近くでは空気が冷たいことがあります。
このような状態だと、体内を循環している血液が冷たい足もとへ流れていくと冷やされて、その冷たくなった血液が上がってきますから、体全体が冷やされてしまうのです。
このような環境は部屋だけではなく、夏場のビルやオフィスの冷し過ぎの空調設定や、電車内のエアコンの効き過ぎなどがあります。

そして、体の冷えは自律神経と密接な関係があります。
自律神経は体温の調節や内臓の働きなど、体内の機能調節を自動的に行っていて、そのお陰で私たちの体内環境はうまく調節されています。
ところが、この自律神経のバランスが崩れてしまうと、体に様々な不調が現われますが、このバランスを崩す要因の一つが、体が冷えるということなのです。

基本的に体が冷えることは、体にいいメリットはありません。
寒い日の完膚摩擦では体が冷えるように思えますが、これは体を温めます。
体が冷えると体内の機能を自動的に調節している自立神経系統が混乱してしまい、体内の血流の機能が低下してしまいます。
ですから、本来足指や手指の先まで通っている血液が十分に届かなくなってきます。
そうすると、エネルギー不足の手先や足先が冷たくなりますし、さらに鈍くなった血流のために内臓も適切に機能しなくなってしまいます。
単純に言えば、冷えのメカニズムは血行不良から起こると考えてもいいでしょう。
したがって、この自衛策は、体を冷やさないようにすることで、夏に暑いからといってやたらエアコンの冷房を強くするようなことは褒められたことではないのです。
冬は寒いのは当たり前ですから、防寒に気を配り、そして四季を通じて気をつけることは生活習慣と食べ物で、自律神経というデリケートな神経系統を傷つけないようにすることです。

冷え性になりやすい体質

人間は恒温動物ですから外の気温に左右されることが無く、体内の温度を一定に保つことができます。
ですから、生まれつき冷え性体質の人はいません。
ところが実際には女性に冷え性の人が多く見られますし、男性でも自分では気づかないのに生活習慣の乱れなどが原因で冷え性になってしまう人が多くいます。
体質の面から見ると、女性は男性に比べて冷え性になりやすい体質だといえそうです。
人体は筋肉を燃やすことでエネルギーになり、熱が作り出されますが、女性は男性に比べて燃やすことが出来る筋肉の量が少ないため、作り出される熱の量も少ないのです。

また、女性は一般的に男性に比べると血液を体中に送り出す心臓のポンプの力が弱いことも理由の一つになります。
さらに、女性の皮下脂肪は寒さに強いのですが、一旦冷えてしまうと温まりにくいという性質を持っているため冷え性になりやすいのです。

そして、生理や妊娠・出産によるホルモンバランスの変化も冷え性と関係があると言われています。
この他、毎日の生活で知らず知らずに冷え性になりやすい環境を作り出していることも考えられます。
例えばいつも温度調節がされている環境で生活や仕事をしている人、冷たい飲み物や食べ物を好んで多く摂取する人、朝食を食べない人、浴槽で適度な温度のお湯に浸からないでいつもシャワーだけで済ませてしまう人なども冷え性になりやすい体質になります。
特に冷たいものを多く摂る人は、胃が冷えて、その冷えた胃から冷たい血液が体中に送られますから体温を下げてしまいます。

冷えの現象(症状)は大体の場合手先や足先に目だって現れますが、このような人ではお腹が冷たくなっている人も多く見られます。

主な冷え性の現れ方 主な冷え性の現れ方
一般的に冷え性の症状を訴えている人の多くが、手足がいつも冷たいというのを感じていることが多いことで知られています。
ですが、冷え性はこの他にもいろいろなタイプで現われてくるため、人それぞれで感じ方などに差があったりするのです。
こちらでは詳しく冷え性の現れ方を紹介しています。

このような冷え性の人に便秘や下痢の人が多いのは胃腸が弱っているからで、冷え性を改善すれば便秘や下痢の症状も無くなります。
さらに、胃腸の働きが弱いと食べ物からの栄養を十分に取り込むことができませんから、血行不良の原因にもなり、その血行不良が血の巡りを悪くするため、冷え性は体内の免疫力を低下させる原因になるのです。

生活習慣と冷え性

生活習慣から来る冷え性は、生活習慣の乱れが体の低体温を招くからです。
すなわち、生活習慣 → 低体温 → 冷え性です。
低体温の症状は実に様々な形で現われて来ます。
それは、偏頭痛や腰痛 貧血、アトピー性皮膚炎、倦怠感、そして冷え性を引き起こす自律神経失調症などです。
この他、動悸や眩暈、息切れ、生理痛、さらには子宮筋腫や子宮内膜症、果は子宮がんや乳ガンまで、低体温が影響すると言われています。
山で遭難すると低体温症になりやすいのですが、私たちの生活習慣にも低体温症の原因が潜んでいると考えましょう。

まず、食生活の不規則な乱れや運動不足が低体温化の主な原因になっています。
不規則な食生活には、加工精製食品の摂りすぎで、タンパク質、脂肪、糖分が過剰になる反面、ミネラルやビタミンが不足するのです。そして、運動不足は体の基礎代謝の低下を招きます。
このような状態が基礎代謝をさらに悪化させて、その結果が低体温化になるのです。
さらに、低体温はやがて様々な別の症状へと発展していきます。

体温が低いというのは、代謝に問題があることを示しているのです。
人間の平熱は一般には36.5~37℃(脇の下)とされていますが、健康な体の深部(腸)は37度くらいで、この体温は体内で生命活動を支える酵素の活性が高い状態であり、なんらのトラブルもなく体調が維持できている状態です。ところが、体温が35度を下回ると完全に低体温症で、深刻な状態になっていきます。低体温症は単に冷え性には止まりません。
目を別の方向に向けてみましょう。

低体温症ほどではなくても低体温ではダイエットもうまくいきません。
一般的に、体温が1℃下がると基礎代謝が12%ほど低下するといわれています。
そして皮肉なことに、低体温の人は体温が高い人に比べて体重が増え易いのです。
これは、低体温では酵素の供給量が低くなり脂肪が燃焼しにくくなるからです。
言い方を逆にすると、体脂肪が多い方ほど低体温になり易いのです。
これでダイエットがうまくいかない理由が分かるかと思います。
この低体温は女性に限ったことではなく、最近では男性や子どもにも低体温の傾向が現れているようです。
現代社会では大人も子どもも生活習慣が乱れていることが低体温、そしてそこからくる冷え性の原因の一つになっているのではないでしょうか。

子どもの冷え性 子どもの冷え性
食生活の乱れや運動不足により、低体温になる子どもが増えてきています。その結果冷え性へとつながってしまうようです。
詳しい内容と対策は「子どもと大人の冷え性」で紹介しています。

男性よりも女性に多い冷え性

多くの冷え性で悩む女性は年齢を問いません。
男性で冷え性を訴える人も少なくないのですが、マクロ的に見ると冷え性は女性特有のものと思われているようです。
では、どうして多くの女性が冷えになり、悩むのかを考えて見ましょう。
まず、女性は男性に比べると筋肉量が少なく、脂肪が多いという身体的な特徴があります。
人間の体温の4割以上が筋肉により作られますが、その筋肉が男性よりも少ない女性では、当然、熱を作り出す力も弱いのです。
さらに、脂肪は温まり易い性質がありますが、一方で冷え易くもあります。
そして、脂肪は一旦冷えてしまうと、今度はなかなか温まらないという厄介なものなのです。
脂肪が多いということから、女性はもともと冷えやすい体質だと考えることが出来ます。

次に、女性ホルモンの一つである卵胞ホルモンには、熱を作りにくい性質があるのです。
その性質のため、女性は生理が始まって排卵期までの卵胞ホルモンの分泌が盛んな間中、低温期になります。
そして、生理の時には出血で大量の血液が体外へ出されてしまいます。
この生理という現象は男性には無縁ですが、それがある女性は生理のために貧血になり易いのです。
そして貧血になると、血液の量が十分ではないので体の隅々まで酸素や栄養素が運ばれにくくなり、新陳代謝も悪くなってしまい、体が冷えにつながる状態におかれてしまいます。
悪いことに、このようなことが引き金になり、自律神経の乱れが起こってしまうケースもあるようです。

このように、男性と女性は体の根本的な違いから女性に冷え性が多いことは否めない事実のようです。
しかし、最近では男性の冷え性もかなり増えて来ていますし、その実態は相当深刻なもののようです。
絶対数では冷え性は女性のほうが多いのですが、男性が一旦冷え性になると、その症状は女性よりもさらに顕著に現れる、しかも重度な場合があるようです。
男性の冷え性は自律神経の乱れからくる肩凝り、頭痛、眩暈に始まり、無気力や虚脱感、さらには腎臓機能の低下や著しい精力減退などの症状につながるようです。
そして、これを放置しておくと症状はさらに悪化して、やがては日常生活にも支障をきたすようになるケースが多々あるようです。

男性の冷え性 男性の冷え性
ここ最近、男性でも冷え性になる人が増えてきています。
男性特有の冷え性の症状で、軽視できないものもあるので、冷え性は女性だけがなるものと思わず、気になる症状があれば、もしかしたら・・・と思ったら早いうちに体質改善することをおすすめします。
増えてきた冷え性の男性で詳しく紹介しているので、確認してみてください。

増え続ける冷え性の人

本格的な冬の前触れの木枯らしが吹く頃になると、腰が冷える、手足が冷たい、寝床で体が温まらず、寝付けないなど、寒さや冷えを訴える人がかなり多いようです。
このように、体全体が冷えるとか手先や足先の冷たさがきついという冷え性人口は、考えているよりもはるかに多いようで、中には日常生活もままならないほど重症の人も少なくないようです。
また、冷え性に悩んでいる人たちは、単に寒いとか冷たいだけでなく肩がこる、関節が痛い、手足がしびれる、頭痛がする、便秘がひどい、イライラする、疲労感が取れない、眩暈がひどいなど、症状も様々です。
このような悩みを持っている女性の実に7~8割近くの人が、冷え性に悩んでいると言われていますが、これは今に始まったことではありません。

そして、このような冷え性は女性特有の悩みと思われがちなのですが、必ずしも女性だけの問題ではないのです。
近年では、同じようは症状を訴える男性が増えて来ています。
この冷え性症候群の増加傾向は、男性ばかりではなく、子どもや高齢者にも見られるようになっています。
この大きな原因には、社会生活の多様化に伴う生活環境の変化がまず考えられますが、それ以外にも地球全体の気候の不順も関係があるのかもしれません。
そこまで話を広げなくても、最近では夏場の過度の冷房や24時間営業店の増加や、深夜のテレビ放映など、私たちの周りを取り巻く生活環境の変化が影響して、夏でも寒いと訴える人が増えて来ているようです。
この新しく冷え性になった人たちは、最初からの体質ではありません。
それまでは何でもなかった人が冷え性の現象のいくつかを訴えるようになったために、冷え性の老若男女が増加しているのには、もう一つ近年の食生活の大きな変化も原因の一つとして検討されるべきでしょう。
冷え性は、いきなり大変な事態にはなりませんが、進行して行きます。
そして、かなり冷え性が進むと、ひどい場合には仕事を続けることもままならなくなり、退職せざるを得ない人、学校へ通学出来なくなる子どもが出てきているのです。

ひどくなる前に冷え性対策! ひどくなる前に冷え性対策!
冷え性は対策をすることで改善することができるのです。

冷え性の病院

以前は、冷え性は手足や体が冷たいだけの話で、どこも痛くもないし、病院に行っても多分病気扱いにはしてくれないのではないか、と考える人が多かったのではないでしょうか。
しかし、最近では漢方(東洋医学)を診療に取り入れる病院も増える傾向が見られますし、同時に冷え性を取り扱う病院や診療所が増えてきました。
何故ならば、冷え性はある意味では病気であり、冷え性が他の様々な病気の原因になっていることも少なくはないからです。
冷え性ではないかと考えた場合は、まず行きつけの病院の内科や神経科の診療所で医者の診察を受けることをお勧めします。
行きつけの病院などがない場合は総合病院の内科か、女性は婦人科などでの診察を受けると良いでしょう。

また、冷え性には隠れ冷え性というものがあり、男性に多く見受けられます。
隠れ冷え性の男性は特に病院での診察を受けることが大切です。
男性に特に多く見られる冷え性に「内臓型冷え性」がありますが、このタイプの冷え性は放置しておくと悪化して体中が冷たくなって通常の生活が出来なくなる恐れがあります。
自分の体が冷えているかいないかをチェックするのは、自分の体を触ってみることです。
多くの場合、末端型の冷え性の場合は手足だけが冷たく、内蔵型の場合はお腹だけが冷えていますから、触ってみてかなりの冷たさを感じる人は可及的速やかに病院での診察を受けましょう。

病院を探すのはできれば冷え性に詳しいところが望ましいのですが、インターネットでのコンテンツで「漢方のお医者さん探し」などのキーワードで探してみるのも一つの方法でしょう。
また、病院や診療所ではなく、接骨院に行くという方法も考えられます。
接骨院には冷え性対策で来院している人もかなり多いようですから、電話で接骨院に自分の冷え性の現われ方(症状)を話して相談されることをお勧めします。
特に男性の場合は冷え性の自覚がなくて体調不良だという人が多いようですが、気のせいや周りのせいにしないで、隠れている冷え性を疑ってみることです。

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自分の体質を考える

冷え性は陰性体質ともいわれますが、反対に極度の暑がりの陽性体質の場合にも冷え性とは別にかかりやすい病気もありますから、自分の体質を知っておくことは大切なことです。

ではどうすれば自分の体質を知ることができるでしょうか。
それにはチェックシートを用意して、多くの項目をチェックすることで自分の体質を調べることです。
ここで冷え性である陰陽体質の特徴を取り上げたチェック項目を示します。
大体30項目ぐらいのチェックで体質の傾向が分かりますが、可能な限り多くの項目をチェックするほうが、より細部に亘る体質傾向が判断できるでしょう。

チェックの仕方は、陰性に当てはまる場合はマイナス1、陰性でも陽性でも無い中性は±0、陽性を+1 として計算します。
マイナスに傾くほど強い陰性、プラスに傾くほど強い陽性です。体には陰性も陽性も良くありません。
良いのは中性~やや陽性なので、チェックシートで陰性傾向や陽性傾向が強い場合は体質改善をする必要があります。

実際のチェックシートは膨大な項目に亘りますからここでは省略させてもらいますが、その1例を次に示します。
容姿としては、実測体重/身長-100として、0.95未満は陰性体質で、0.95~1.05だと中性で、問題はありませんが、1.05以上だと陽性です。例えば体重が50kgで身長が150cmの場合は、50割る÷150-100ですから、結果は0.99で、中性です。
体重が48kgで身長が163cmでは48÷163-100ですから、これも0.99で問題はないでしょう。
こうして計算すると殆どの人は中性に属するようですが、中性なら冷え性にならないという保証はありませんから、十分な注意が必要です。

次にプロポーションから見た場合、陰性の体質の人は下半身が太り気味の人が多いようです。
上半身と下半身のバランスがとれている体型の人には中性体質が多いようです。
そして、筋肉質は一見良いように思われますが意外と陽性体質の人が多いようです。
体型は生まれつきの場合も多いので、致し方ないかも知れませんが、容姿の方は身長はともかく、体重は色々な方法である程度は自分でも増減が出来るでしょう。

しかし、極端なダイエットで体重を落としたためにかえって冷え性になったという例も決して少なくはありませんから、美容・容姿と冷え性は表裏一体のものだと注意しましょう。
※ここでのチェックシートはインターネットなどでの検索でも入手できるようですし、かかりつけのお医者さんにも聞いてみて下さい。